
ブログランキングに参加しています!



僕のサイト「千葉拉麺通信」で勝浦のラー油タンタンメンを初めて紹介したのはもう5年以上前になるでしょうか。まだ呼び名が決まっていなかった勝浦特有のタンタンメンを、竹岡式に倣って「勝浦式タンタンメン」と名付けて雑誌や書籍でも紹介しました。その後、地元でも町おこしの機運が上がり、「勝浦タンタンメン」という名称も定着して、来年はいよいよB−1グランプリにも参加しようと気合いが入っています。市内にはラーメン店のみならず、喫茶店や焼肉店食堂、喫茶店など多くの飲食店で、独自の味のタンタンメンを提供していて、僕も多くのお店のタンタンメンを食べてきましたが、その中でもかなり上位に位置するのが創業30有余年の老舗「中華宮下」です。
こちらの店では「ラージャン麺(写真)」(700円)と呼ばれているこのメニュー、ラーとは中華で辛いの意味の「辣」で、ジャンはおそらく「醤」のことでしょう。通常、勝浦タンタンメンは醤油ラーメンの上にラー油で炒められた刻みタマネギと挽肉が乗るのが一般的なのですが、この店では刻みタマネギと刻んだ肉片を注文を受けてから素材を刻み手際良く炒めていきます。作り置きしている他の店と違って、炒めたてなのでシャキシャキとした食感や優しい甘味が広がり、具材の素材感が他の店とは違うのです。一見真っ赤なラー油が浮いたスープですが、飲み進めてみると辛さの中から炒めたタマネギや肉の甘みが顔を出す重層的な味わいで見た目ほど辛くはありません。そして麺は固めに茹で上げられた細ストレート麺。ザックリとした食感が非常に軽やかで心地よく、ラー油をまとって深みのある味わいになっていきます。そこにタマネギや肉、白髪ネギなどが絡んで来て、ラー油の香りとともにザクザクとした麺を味わえば、あっという間に完食してしまいます。
伝統の味や方向性はリスペクトしつつ、それにとらわれずに美味しいものを作ろうというご主人の思いが感じられる一杯。老舗店の場合、古くから続く味をかたくなに守っていく店も少なくありませんが、こちらのご主人の作る味は常に挑戦的で前向きで、およそ老舗とは思えない攻撃的な味わい。中でもこのラージャン麺は最たるものでしょう。勝浦タンタンメンを語るのに欠かせない名店と言って良いかもしれません。
TweetCheck
twitterやってます!フォローお願いします!
Follow @chibaraumenFollow @ymjrky
【中華宮下@勝浦】
場所:勝浦市墨名706-4
時間:11:00〜19:00
定休:なし
主なメニュー:
ラージャン麺 700円
ラーメン 450円
チャーハン 650円