
先月21日、船橋の本町通り沿いにオープンした新店です。数軒隣には人気店「麺酒場でめきん」があります。こちらもでめきん同様、店名にもあるようにラーメンとお酒を楽しめるというコンセプトのお店。過日の南行徳の新店といい、でめきんといい、いわゆる「ラーメンダイニング」「ラーメン居酒屋」的な業態が千葉でも珍しくなくなりました。
照明が落とされた店内はカウンターと小さなテーブルが2つほど。さらに2Fに上がるとゆったりとしたソファ席などもあったりと、一人でもカップルでもグループでも、色々なスタイルで使えそうなお店です。ご主人の黒川さんは「らーめん匠屋」のご出身。船橋駅の船橋ラーメン横丁の厨房に立たれていたそうです。店名の「963」は「クロサン」と読ませますが、これはご主人の名前から取ったのだそう。
メニューはつまみ、一品料理、サラダなどが数多く揃いますが、ラーメン類としては現在のところ「ラーメン(写真)」(680円)と「特選味噌ラーメン」(780円)の2種類。いずれはつけ麺なども投入していく予定のようです。またラーメン屋のつまみ、という位置づけで「チャーシューシーザーサラダ」(680円)とか「メンマとホタテのサラダオリエンタル風」(580円)などのユニークなメニューもあります。もちろん基本の「ラーメン」をいただきます。
まずビジュアル的には醤油とも塩とも言えないスープの色とレモンスライスが印象的。鶏ガラ、豚骨をベースにしたスープに昆布や椎茸、魚粉などの和出汁をふんだんに加えたスープは半濁気味。タレは白醤油を使っていていわゆる醤油の色を出さないようにしています。旨味的には和出汁要素が結構強めに出ていて、動物系の旨味が奥に引っ込んでいるような構造です。無化調とのことでしたが、その部分を意識して昆布や椎茸を強く出したのかも知れません。バランスはこれからも調整されていくのでしょうが、個人的にはもう少し動物が前に出ている方がいいかと思いました。
そして表面にはネギ油、ラード、鶏油などの油が浮きます。これらの油は量自体はさほど入れていないようなのですが、人によってはしつこさを感じる人がいるかも知れません。油については、もう少し整理した方がよりベースのスープがスッキリと味わえるように思いました。レモンスライスを浮かべているラーメンは以前も食べたことがありますが、そのラーメンよりもこちらの方が効果的と言うか、スープを飽きさせずに飲ませる役割をしていると思います。麺は中細の縮れ麺で茹で加減は固過ぎず柔らか過ぎずといい塩梅です。
修業先とはまた違った、新しいラーメンを出そうという姿勢に好感が持てます。お洒落でいて気軽に使える雰囲気のお店も心地よいです。並んでいるでめきんと業態はかぶりますが、味も店の雰囲気も和と洋でまったく方向性は異なりますし、うまく共存出来るように思います。今後の味の進化、変化が楽しみです。次は味噌を食べてみたいと思います。
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【らーめんBAR963@船橋】
住所:船橋市本町2-27-20
時間:11:30〜15:00,18:00〜翌4:00
18:00〜翌4:00(土日)
定休:不定休(基本的に無休)