
この日はプライベートで八積の「Bee Hive」へ。先週も雑誌の取材で来たばかりなのですが、やはりどの店もそうなのですが特にこの店の場合は取材無しで来た方がゆったりと過ごすことが出来る上、ラーメン以外のメニューも色々と楽しめるのがいいのですねぇ。平日夜ということもあってそこそこ空いていたので、店主の斎藤さんと色々とラーメン談義をすることが出来ました。そういう時間が過ごせるのも実に心地よいです。
ハンバーグやピザなどの一品料理を堪能した後で「塩ラーメンNaminori」(780円)を注文しました。フォアグラ風チャーシューは無理言って別皿で出して貰いました。雑誌などでは一般読者を意識して敢えてフォアグラ風チャーシュー麺を押すことが多いのですが、個人的には基本の塩ラーメンの方が好みであるし、バランスの上からでも完成度が高いと感じています。しかしフォアグラの脂で揚げたように焼いたチャーシューはピカタのようで楽しいし、同行者が初訪ということもあったので、両方を食べられるようにして貰ったわけです。
この店のラーメンを「繊細」と言う人も少なくないですが、繊細であることは間違いないのでしょうが、意図的に塩分などが高めに設定されていて、白トリュフオイルの香りも強めのバランスにしてあるので、単純に繊細と呼ぶのにはなんとなく抵抗があります。しかしそこには店主の計算から生まれた見事なバランス感覚が見てとれます。初めてここで食べた時はもう少し塩分、油の香りが主張したように思いますが、強さは残しつつもいいバランスへと移行しつつあると思います。今流行るラーメンの重要な要素とは職人の技術よりもバランス感覚とアイディアであるということは、ここ数年朧げながらに思っていたことですが、この店の登場でそれは確信に変わりました。
11月に初めてこの店に来て以来、もう何度となく足を運んでいますが、その度に店主の斎藤さんのスキルが上がっていくのが分かります。それはラーメンについて斎藤さんが語る言葉や内容、語彙、知識もさることながら、やはりその成果が一番現れているのは「味」。何事も勉強、研究が重要であるということのお手本のような店です。その成長というか進化の過程が実に楽しく、今後も通いたいと思わせる店なのです。



【Bee Hive@八積】
住所:長生郡長生村一松戊3344-6
電話:0475-32-6848
時間:16:00〜翌2:00
11:30〜15:00,18:00〜翌2:00(土日)
定休:不定休
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